Entries

スポンサーサイト

『積木の箱 (下)』

 三浦綾子『積木の箱 (下)』新潮文庫 下巻もドロドロしています。 主人公になついていた少年が、まさかあのような人間関係にあるとは驚きです。 この展開は驚くべきものです。 新聞連載小説『氷点』といい、よくも人間の業を作者は描けるものです。感服する以外に申すことはありません。 けれども、個人的には何度も読み返したくなる作品ではないと感じました。...

『積木の箱 (上)』

 三浦綾子『積木の箱 (上)』新潮文庫 作品のレビューは他の方が書いておられるでしょう。ここでは、私の個人的な印象を述べたいと思います。  上巻では、いろいろな人物の背景や情景が描かれています。その人物の絡みの中で、主人公の少年がどうするかは下巻の楽しみなのですが、やはり個人的な印象としては、やりきれない家族の物語と言いたいです。よくできていますが、とても痛かったです。...

『沈黙』

 遠藤周作『沈黙』新潮文庫 自分の中ではまだ十分に消化しきれていないが、この本の中心的なメッセージは、たとえ棄教してもイエスはあなたを愛している、ということだと思う。 踏絵を踏むか踏まないかというのは、即座に棄教を意味しはしないと思う。主人公ロドリゴ神父は、「転べ(棄教しろ)」と井上筑後守から何度も言われる。彼一人であったなら拷問、あるいは尋問に耐ええたかもしれない。民衆が彼の代わりに拷問を受けてい...

『塩狩峠』

 三浦綾子『塩狩峠』新潮文庫 『氷点』とは違った衝撃を受けた。多くの読者がそうした衝撃を感じたのではなかろうか。残念ながら、『ハリー・ポッター』を読んだ時のように感動はしなかった。 明治という時代を思う。ヤソとキリスト教が蔑称されていた時代に、主人公は、やがて信仰者となってゆく。 私が初めて知った御言葉は「裁いてはならない。裁かれないためである」だった。それは、親が法律家ということが影響しているの...

『氷点 続(上)』『氷点 続(下)』

 三浦綾子『氷点 続(上)』『氷点 続(下)』朝日文庫 個人的には、徹と陽子がくっついてくれると良かった。夏枝と達哉はあまりにも自己中心的なので同情できなかった。同族嫌悪というやつだろうか。作者は残酷だと思った。 『氷点』『続・氷点』を読んでいる間、自分のこれまでの人生を思い起こしていた。僕自身も人を責められない人間なのだな、とあらためて思った。許しを必要としている罪人なのだ。それが僕という人間なのだ...

Appendix

プロフィール

EMI Takashi(ヒソカ)

Author:EMI Takashi(ヒソカ)
2005年に神経性疾患を発病し、体調記録をつけるためにブログを始めました。そして、読書能力の回復に伴って、本のレビューを書くようになったものの、最近は時間を作れず、やや休止中でございます。

 数年前、出版社で働くようになりました。仕事そのものが面白く、その都度自分で課題を見つけて解決するというプロセスが楽しい。
 このブログでは、「扉の開いた」言葉を求めつつ、この世界に生きる一人の人間としてキリスト教・世界に対して疑問に思うことを考察していきます。単に評論家的な批評をするのではなく、自分でできることを示せるような、自分の持ち場に立った言葉を紡いでいきたいです。

最新トラックバック

月別アーカイブ

カレンダー

05 | 2005/06 | 07
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。