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『それから』

 夏目漱石『それから』新潮文庫を読了。 本書は姦通の物語です。 友人平岡に周旋した三千代を高等遊民である主人公代助は愛し、譲ってくれと平岡に頼みます。理詰めの主人公にしてはそこに一種の飛躍が見られます。 個人的には、親にパラサイトして暮らす代助と私自身がオーバーラップするとともに、代助ほど理詰めには考え得ない点において、代助との差異も感じた次第です。...

『君の夢 僕の思考』

 森博嗣『君の夢 僕の思考』PHP研究所を読了。 森作品からの引用に作者の簡潔なコメントと写真をつけたもの。いくつか引用してみよう。 「大人になるほど、どんどん単純へ向かうんだよ」 『数奇にして模型』 「優しいというのは、矛盾を許容できる、という意味だよ」 『封印再度』 「人生に目的はない。目的がないということが重要なことだと思います」 『臨機応答・変問自在』 「人間がいないとファジイは必要ない」 『冷たい...

『インテリジェンス人間論』

 佐藤優『インテリジェンス人間論』新潮社を読了。 歴代総理、世界の指導者、伝説のスパイ、異能の思想家から、聖人君子までについての異色の人物論です。 第十七話で「ユダの福音書」について言及していることには、批判的にならざるを得ません。確かに、「ユダの福音書」発見は、キリスト教世界にとって大きなニュースですが、新約聖書学の大貫隆氏によれば、ごくごく限られた世界に影響を及ぼすに過ぎず、佐藤氏の考えるよう...

『ロシア 闇と魂の国家』

 亀山郁夫+佐藤優『ロシア 闇と魂の国家』文春新書を読了。 ロシアに造詣の深い文学者と作家による対談です。 「ドストエフスキー」から「スターリン」、「プーチン」にいたるまで、ロシアをロシアたらしめる「独裁」「大地」「闇」「魂」とは何かを徹底的に議論しています。 時にロシアやチェコの文献を参照しつつ、やや専門的な議論もしていますが、ロシアの固有性というのか、ロシアの何たるかが探究されています。両者の...

『悩む力』

 姜尚中『悩む力』集英社新書を読了。 作家・夏目漱石と社会学者・マックス・ヴェーバーの視点と著書を参照しつつ、とことん悩みぬくことを著者の体験に基づきながら書いている、著者初の生き方本です。 この本のキーワードはいくつかありますが、一つは中途半端の対極にある「真面目」ということです。とことんまで、自分の中に意味あるいは確信が芽生えるまで悩み続けることを本書は推奨しています。 周囲から「悩んでいない...

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プロフィール

EMI Takashi(ヒソカ)

Author:EMI Takashi(ヒソカ)
2005年に神経性疾患を発病し、体調記録をつけるためにブログを始めました。そして、読書能力の回復に伴って、本のレビューを書くようになったものの、最近は時間を作れず、やや休止中でございます。

 数年前、出版社で働くようになりました。仕事そのものが面白く、その都度自分で課題を見つけて解決するというプロセスが楽しい。
 このブログでは、「扉の開いた」言葉を求めつつ、この世界に生きる一人の人間としてキリスト教・世界に対して疑問に思うことを考察していきます。単に評論家的な批評をするのではなく、自分でできることを示せるような、自分の持ち場に立った言葉を紡いでいきたいです。

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