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ずっと会議

 意外に思う方がおられるだろうけれど、教会にも会議がある。

 私の主な奉仕の場である聖歌隊にも、第五日曜日の練習後には「例会」という名の会議がある。

 もちろん、あらゆる問題が事細かにさまざまな委員会等々で議論される煩瑣な手続きこそが民主主義の基盤であることを私は喜んで認めるし、「賢明な独裁者による独裁」よりは「なかなかことが決まらない民主主義」に迷うことなく一票を投じる(なんだか『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリー提督みたいだ)。

 だから、基本的に、私には、にこやかに(でもないけど)会議に出席し、人々の議論に耳を傾ける用意がある。

 しかし、それでも「これはこんなところで議論するべき話ではないのでは……」という案件にもしばしば遭遇する。

 議事には「審級」というものがある。

 あるレベルで審議されいったん結論を得た案件が、それより上位の議決機関から差し戻されて再理に付されるには、相応の理由が必要だ。

 常識的には、原審級で重大な手続き上の過誤か重大な事実誤認がある場合に限られる。

 そういう場合に再審理が必要とされるというのは筋の通った考え方である。

 ところで、いったん機関決定されたことが、それについて不満をもつ個人の異論によって覆されるという光景がある、そんな場もあると聞く(うちの教会ではないが)。

 「…ということが前回決定しましたが」

 「そんな話、私は聞いてない」(その日の会議に欠席したから)

 で、審議が一からやり直しになるということがある(ほんとに)。

 「はい、では裁決の結果…と決まりました」

 「あのー。裁決が終わったあとに言うのも何ですけど、私やっぱりその議決が納得できません」

 で、その人が納得するまで、もう一度審議をやり直すということもある(ほんとに!)。ある意味では超-民主的な組織である。

 一事不再理の原則よりも、組織の和を大切にしているという点では、まことに日本的な「ムラ組織」であるとも言える。

 私は超-民主主義もムラ的ゲマインシャフトも決して嫌いではない。

 だから、こういうやりかたそのものに原理的に反対するものではない。

 しかし、民主的=ムラ的人間であると同時に、私はいくらかビジネスマインデッドな人間でもある。

 だから、ときどき「あのお、そういう超法規的措置もオッケーなんですけど、それって、今の局面では『コストパフォーマンス』が悪すぎませんか?」と言いたくなることがある。

 組織の和も大切だが、時間や人間的リソースも大切だ。

 私たちの労働時間は有限だし、使い回しできるエネルギーにも限度がある。

 できることなら、有効利用したい。

 手持ちのリソースを最大限に活用しなければ生き延びていけない状況の中に私たちは投じられている。

 不幸なことだが、これはどうしようもない。

 そうである以上、「どの問題」に最優先的にリソースを集中するのかについての合意形成にはあまり超-民主主義的な手間暇をかけることはできない。

 このような局面での最悪の選択肢は、「どの問題に最優先的にリソースを集中するかについての合意形成に長時間の議論を割いたせいで手持ちのリソースを使い切ってしまうこと」である。

 「諸君には残り時間1時間がある。それをどう使おうと諸君の自由である」

と言われて、「残り時間1時間をフルに使って、『残り時間1時間の使い方』を議論する」というのはたしかになかなかパラドクシカルな時間の過ごし方ではある。

 「残り100万円の運転資金をどう有効利用するか?」という議案で経営会議が延々と続いているうちに、気がついたら会議の弁当代で100 万円を使い切ってしまったというのもなかなかクリスピーな解決策ではある。

 私たちはこれに類する「残り一時間・残り100万円」的な状況にしだいに追いつめられつつある。

 そのことを率直に認めなければならない。

 私たちには限られたリソースしかない。

 時間も人間も予算もシステムも空間もマテリアルも。

 それを最も高いコストパフォーマンスで活用しなければならない。

 そのときに、「こう使うのがいちばんコストパフォーマンスがいい」「いや、そうではなくて、こう使うのがいい」「なにをおっしゃる…」というような議論に多くの時間と人間的リソースを投じるのはたいへんコストパフォーマンスが悪いということを私は申し上げたいのである。
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EMI Takashi(ヒソカ)

Author:EMI Takashi(ヒソカ)
2005年に神経性疾患を発病し、体調記録をつけるためにブログを始めました。そして、読書能力の回復に伴って、本のレビューを書くようになったものの、最近は時間を作れず、やや休止中でございます。

 数年前、出版社で働くようになりました。仕事そのものが面白く、その都度自分で課題を見つけて解決するというプロセスが楽しい。
 このブログでは、「扉の開いた」言葉を求めつつ、この世界に生きる一人の人間としてキリスト教・世界に対して疑問に思うことを考察していきます。単に評論家的な批評をするのではなく、自分でできることを示せるような、自分の持ち場に立った言葉を紡いでいきたいです。

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