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『この日々を歌い交わす アナレクタ2』

この日々を歌い交わす---アナレクタ2 (アナレクタ 2)この日々を歌い交わす---アナレクタ2 (アナレクタ 2)
(2011/06/21)
佐々木 中

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 佐々木中『この日々を歌い交わす アナレクタ2』河出書房新社、2011

 アナレクタ・シリーズの第二巻。2010年に書かれた文章及び対談がそれぞれ5本ずつ収録されている。対談者は順番に、保坂和志・磯部涼・古井由吉・宇多丸・坂口恭平である。

 『夜戦と永遠』刊行後、『切りとれ、あの祈る手を』を書くようになった契機は宇多丸氏との対談で知れる。また、著者の選書リストにある本を読むことは、新たな世界を教えてくれるだろう(書店配布のものと異なり、磯崎憲一郎と朝吹真理子の紹介のみが欠けている)。表題作の「この日々を歌い交わす」では、齢5千年の幼い総合藝術である文学について、それがどれだけの可能性を秘めているのかを簡潔で流れるような筆致で書く。磯部涼氏との対談「日本語ラップという不良音楽」において、日本人が一千年以上も漢詩で韻を踏んできた、漢詩でライムしてきたことが指摘されている。この指摘は、視野狭窄に陥りがちな思考を揺さぶり、まだまだ多くのことが藝術には可能であることを再発見させてくれる。読みながら何かを教えてくれるだけでなく、読んでいると元気になるというのが一巻目から続いている基調音だろう。

 どの文章にも共通するものがあるとすれば、長いスパンで考え論じることの大切さ、抑圧し搾取する言葉への痛烈な批判、道徳・理性・根拠・掟に単純に反抗することは当のそれらを前提することであり何ら革命的ではなく真に革命的で狂気なのは新しい道徳・理性・根拠・掟を創り出すこと、繰り返し読むに値するものこそ人に勧められるものであること、などである。

 著者自身自覚しておられるように、ここには一論文や一著作になるべき事柄が切り詰められて語られている。一読者として、対談や論文を読むのは楽しいし元気が出る。けれども、同時に、著者には長い時間をかけて何かを孕んでほしいとも願っている。ともあれ、ここにある思考の軌跡に頭ごと飛びこむのも一興だろう。
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EMI Takashi(ヒソカ)

Author:EMI Takashi(ヒソカ)
2005年に神経性疾患を発病し、体調記録をつけるためにブログを始めました。そして、読書能力の回復に伴って、本のレビューを書くようになったものの、最近は時間を作れず、やや休止中でございます。

 数年前、出版社で働くようになりました。仕事そのものが面白く、その都度自分で課題を見つけて解決するというプロセスが楽しい。
 このブログでは、「扉の開いた」言葉を求めつつ、この世界に生きる一人の人間としてキリスト教・世界に対して疑問に思うことを考察していきます。単に評論家的な批評をするのではなく、自分でできることを示せるような、自分の持ち場に立った言葉を紡いでいきたいです。

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