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澁澤龍彦の言葉2

本屋の店頭をながめると、あいかわらず、『幸福論』とか『人生論』とかいう題の書物が売られています。そして、そういう本の筆者は、たいてい、大学を停年退職したおじいさんの哲学者のような人ばかりです。しかし、わたしはいつも疑問に思うのですが、新時代のエネルギーにみちあふれた若者が、そんなカビくさい「幸福論」なんぞに満足していられるのだろうか。そんな本を読んで、ますますお行儀のよい、ますます飼い馴らされた社会人になっていくのは、じつに嘆かわしいことではないだろうか。

 澁澤龍彦『快楽主義の哲学』文春文庫、1996、p,17
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プロフィール

EMI Takashi(ヒソカ)

Author:EMI Takashi(ヒソカ)
2005年に神経性疾患を発病し、体調記録をつけるためにブログを始めました。そして、読書能力の回復に伴って、本のレビューを書くようになったものの、最近は時間を作れず、やや休止中でございます。

 数年前、出版社で働くようになりました。仕事そのものが面白く、その都度自分で課題を見つけて解決するというプロセスが楽しい。
 このブログでは、「扉の開いた」言葉を求めつつ、この世界に生きる一人の人間としてキリスト教・世界に対して疑問に思うことを考察していきます。単に評論家的な批評をするのではなく、自分でできることを示せるような、自分の持ち場に立った言葉を紡いでいきたいです。

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